「北海道家庭学校」は、遠軽町の市街地から約4キロメートルほど離れた留岡の439ヘクタール(130万坪)の広大な敷地を擁する社会福祉法人の児童自立支援施設です。
この学校は、豊かな自然に囲まれ、まるで別世界にたたずんでいます。一帯は鳥獣保護区に指定され、またの名を「森の学校」と呼ばれています。
「多くの生命に満ちあふれる自然に親しむことによって、人間は多くのことを学ぶものである」との教育方針は、現代社会のあらゆる面に求められているもので、住みよいまちづくりを目指す「遠軽町の指針」でもあります。
※施設を訪れる際は、事前に家庭学校まで連絡してください。
明治32年、東京府巣鴨村に家庭学校を創設された留岡幸助先生は、事業の一層の展開を図って、大正3年、北海道上湧別村社名渕に国有林1,000町歩の払い下げを受け、その分校を開設されました。
50町歩は、150名を収容する感化事業にあて、750町歩を150戸の小作農家に分けて感化事業を支え、200町歩は薪炭用の共同体とし、理想の新農村建設のため、先生は生涯の大事業に着手されました。
小作地は後に解放され、校有地は430町歩となりましたが、壮大な校祖の理想を継承して、私たちは施設の経営と地域の社会活動をその使命と考え、また、独立した近隣の農家もその集落名を「留岡」と改めて、校祖との深いゆかりを今日に伝えています。