令和6年3月現在、麻しんについて海外における流行が報告されており、国内においても海外からの入国者を契機とした感染者が確認されています。今後、国内における感染事例の増加が懸念されます。
麻しんの感染予防法として最も有効な手段は予防接種であるため、定期接種対象の方は早めの接種をお勧めします。
第1期:1歳から2歳に至るまで
第2期:小学校就学前の1年間
※該当する年齢以外の方は、自費での接種となります。
予防接種実施医療機関については、こどもカレンダーでご確認ください。
麻しんは、麻しんウイルスの感染によって起こる急性熱性発疹性の感染症です。感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、人から人へ感染が伝播します。感染力が非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。
約10~12日の潜伏期の後に、発熱や咳、鼻水など風邪のような症状が現れます。数日熱が続いた後、39度以上の高熱と発疹(耳の後ろや首あたりから、身体、手足へと広がる)が出現します。肺炎や中耳炎、クループ(喉頭気管気管支炎)、脳炎を合併しやすく、肺炎と脳炎は麻しんの二大死因といわれています。有効な治療法はないことから、症状を和らげる治療(対症療法)が行われます。