○遠軽町町民投票条例
平成19年3月12日
条例第11号
(目的)
第1条 この条例は、遠軽町まちづくり自治基本条例(平成19年遠軽町条例第9号)第38条の規定に基づき、町政運営上の重要事項に係る意思決定について、町民の総意を町政に的確に反映し、もって公正で民主的な町政の運営及び町民の福祉の向上を図るとともに、町民と行政の協働によるまちづくりを推進することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「町政運営上の重要事項」とは、町が行う事務のうち、町民に直接その賛否を問う必要があると認められる事案であって、町及び町民全体に直接の利害関係を有するものをいう。ただし、次に掲げる事項を除く。
(1) 町の権限に属さない事項
(2) 議会の解散その他法令の規定に基づき町民投票を行うことができる事項
(3) もっぱら特定の町民又は地域にのみ関係する事項
(4) 町の組織、人事及び財務に関する事項
(5) 前各号に定めるもののほか、町民投票に付することが適当でないと明らかに認められる事項
(町民投票の請求及び発議)
第3条 第11条の規定による投票資格者名簿の登録が行われた日において当該投票資格者名簿に登録されている者は、町政運営上の重要事項について、その3分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、町長に対して書面により町民投票を請求することができる。
2 町議会は、議員の定数の12分の1の者の賛成を得て議員提案され、かつ、出席議員の過半数の賛成により議決された町政運営上の重要事項について、町長に対して書面により町民投票を請求することができる。
3 町長は、町政運営上の重要事項について、自ら町民投票を発議することができる。
5 町長は、町民投票に係る町民請求又は議会請求があったときは、その請求の内容が前条各号の規定に該当する場合を除き、町民投票の実施を拒否することができないものとする。
(条例の制定又は改廃に係る町民請求の特例)
第4条 条例の制定又は改廃に係る町民請求は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第74条第1項の規定による条例の制定又は改廃の請求を行った場合において、同条第3項の結果に不服があるときについてのみ行うことができる。
(町民投票の形式)
第5条 第3条に規定する町民請求、議会請求及び町長の発議(以下「町民請求等」という。)による町民投票に係る事案は、二者択一で賛否を問う形式のものとして請求又は発議されたものでなければならない。
(町民投票の執行)
第6条 町民投票は、町長が執行するものとする。
2 町長は、地方自治法第180条の2の規定に基づき、協議により、その権限に属する町民投票の管理及び執行に関する事務を選挙管理委員会に委任するものとする。
(選挙管理委員会の事務)
第7条 選挙管理委員会は、前条第2項の規定により委任を受けた町民投票の管理及び執行に関する事務を行うものとする。
(投票資格者)
第8条 町民投票における投票の資格を有する者(以下「投票資格者」という。)は、次の各号のいずれかに該当する者とする。
(1) 日本国民たる年齢満18年以上の者で引き続き3月以上遠軽町に住所を有する者
(2) 永住外国人たる年齢満18年以上の者で引き続き3月以上遠軽町に住所を有する者で規則で定める者
2 選挙管理委員会は、町民投票を実施するにあたっては、投票資格者について投票資格者名簿を調製しなければならない。
(投票資格者名簿の調製等)
第9条 選挙管理委員会は、投票資格者名簿を調製するものとする。
2 前項に規定する投票資格者名簿の調製は、公職選挙法(昭和25年法律第100号。以下「公選法」という。)第19条及び第20条の規定の例により行うものとする。
(1) 年齢満18年以上の日本国籍を有する者 その者に係る遠軽町の住民票が作成された日(他の市町村から遠軽町に住所を移した者で住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)第22条の規定により届出をしたものについては、当該届出をした日)から引き続き3月以上遠軽町の住民基本台帳に記録されている者
(2) 年齢満18年以上の永住外国人 その者に係る遠軽町の住民票が作成された日(他の市町村から遠軽町に住所を移した者で住民基本台帳法第22条の規定により届出をしたものについては、当該届出をした日)から引き続き3月以上遠軽町の住民基本台帳に記録されている者
(登録)
第11条 選挙管理委員会は、前条に規定する者を、公選法第22条第1項の規定の例により投票資格者名簿に登録しなければならない。
2 選挙管理委員会は、町民投票を行う場合においては、第13条第3項の規定による当該町民投票の告示の日の前日現在により、投票資格者名簿に登録される資格を有する者を同日に投票資格者名簿に登録しなければならない。
(町民投票の請求に必要な署名数の告示)
第12条 選挙管理委員会は、前条の規定により投票資格者名簿の登録を行ったときは、直ちに当該投票資格者名簿に登録されている者の総数の3分の1の数を告示しなければならない。
(町民投票の期日)
第13条 町民投票の期日(以下「投票日」という。)は、選挙管理委員会に対して第3条第4項の規定による通知があった日から起算して60日を経過した日から最も近い日曜日(以下「指定日」という。)とすることを原則とする。
2 前項の規定にかかわらず、当該指定日の前後15日以内に衆議院議員若しくは参議院議員の選挙、北海道の議会議員若しくは長の選挙又は遠軽町の議会議員若しくは長の選挙が行われるときは、これらの選挙と同日に行うことができる。
3 選挙管理委員会は、前2項の規定により投票日を確定したときは、直ちに当該投票日その他必要な事項を告示しなければならない。
4 前項の規定による告示は、当該投票日の5日前までにこれを行わなければならない。
(投票資格者名簿の登録と投票)
第14条 投票資格者名簿に登録されていない者は、投票をすることができない。
2 投票資格者名簿に登録された者であっても投票資格者名簿に登録されることができない者であるときは、投票をすることができない。
(投票資格者でない者の投票)
第15条 投票日の当日に、投票資格者でない者は、投票をすることができない。
(町民投票の方法)
第16条 町民投票は、1人1票の投票とし、秘密投票とする。
2 町民投票について投票資格者は、事案に賛成するときは投票用紙の賛成の欄に、反対するときは投票用紙の反対の欄に自ら○の記号を記載しなければならない。
(無効投票)
第17条 次に掲げる投票は、無効とする。
(1) 所定の投票用紙を用いないもの
(2) ○の記号以外の事項を記載したもの
(3) ○の記号のほか、他事を記載したもの
(4) ○の記号を投票用紙の賛成欄及び反対欄のいずれかにも記載したもの
(5) ○の記号を投票用紙の賛成欄又は反対欄のいずれに記載したか判別し難いもの
(6) 白紙投票
(町長の情報提供)
第19条 町長は、町民投票の告示の日から投票日の前日までの間、当該町民投票に係る請求又は発議の内容を記載した文書の写し及び請求又は発議の事案に係る計画案その他行政上の資料で公開することができるものについて、一般の縦覧に供するものとする。
2 前項に定めるもののほか、町長は、必要に応じて公開討論会、シンポジウムその他町民投票に係る情報提供に関する施策を実施することができる。
(投票運動)
第20条 町民投票に関する投票運動は、自由とする。ただし、第13条第2項の規定により他の選挙と同日投票となった場合は、公職選挙法その他選挙関係法令の規定に抵触する選挙運動及び投票運動は、行ってはならない。
2 前項本文の規定にかかわらず、町民投票に関する投票運動は、買収、脅迫等町民の自由な意思が拘束され、又は不当に干渉されるものであってはならない。
(町民投票の成立要件)
第21条 町民投票は、一の事案について投票した者の総数が当該町民投票の投票資格者数の2分の1に満たないときは、成立しないものとする。この場合においては、開票作業その他の作業は行わない。
2 町民投票の結果は、有効投票総数の過半数をもって決するものとする。
(投票結果の告示)
第22条 選挙管理委員会は、前条第1項の規定により町民投票が成立しなかったとき、又は町民投票が成立し、投票結果が確定したときは、直ちにこれを告示するとともに、当該告示の内容を町長及び町議会議長に報告しなければならない。
2 町長は、町民請求に係る町民投票について、前項の規定により選挙管理委員会から報告があったときは、その内容を直ちに当該町民請求に係る代表者に通知しなければならない。
(投票結果の尊重)
第23条 町民、議会及び町長は、町民投票の結果を尊重しなければならない。
(委任)
第25条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
この条例は、平成19年4月1日から施行する。
附則(平成24年6月25日条例第19号)
(施行期日)
1 この条例は、平成24年7月9日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日において、外国人登録原票に登録されている居住地が遠軽町にあった者であって、施行日から引き続き遠軽町の住民基本台帳に記録されているものに対する改正後の遠軽町町民投票条例第10条第2号の規定の適用については、施行日の前日まで引き続き外国人登録原票に登録されている居住地が遠軽町にあった期間を遠軽町の住民基本台帳に記録されている期間に通算する。
附則(平成26年3月24日条例第5号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。