どんな問題がおきているの?

逃げ出したペットのような、本来そこにいなかった生き物(外来種)は、主に次のような問題を起こしています。

    →外来(移入)種ってなんだ?

人間や産業に被害を与える

 これはわかりやすい影響ですね。サソリのようないかにも危険なものから、じつは北海道のカブトムシ(もともと北海道にはいませんでした)が侵入当初深刻な農業被害(ウリ科作物を大量に加害)を出した例などがあります。

    →北海道のカブトムシの実態

在来の生き物を追いやる

 マングースがアマミノクロウサギなどをどんどん食べてしまうような直接的な例の他に、似たような暮らし方をしている生き物を競争(エサや住み家などの取り合い)でどんどん追いやってしまう例が深刻です。北海道の昆虫では、セイヨウオオマルハナバチと在来のマルハナバチの競争が研究されており、他にも多くの外来生物が在来の生き物を追いやっているものと考えられます。

 特に外来生物の場合、天敵などの自然のバランスに組み込まれていないことから、異常な大発生をすることが多く、影響は深刻です。木の肌が見えなくなるほどカブトムシがたかっていた、なんて話は北海道ではよく聞きますが、原産地である本州ではありえない現象です。これで樹液をめぐってのクワガタムシなどとの競争がおきていないとは考えにくいです。

交雑する(遺伝的かく乱・遺伝子汚染)

 昆虫においても深刻な問題です。本州ではすでに逃げ出した外国や沖縄などのヒラタクワガタと地元のヒラタクワガタとの間で混血が起こっていることがわかっています。北海道でも、本州産ヘイケボタルの放流などが行われている地域があり、その付近では混血が起きていることも予測されます。

 何がいけないのか少しわかりにくい問題なのですが、一度混じってしまうとどこまで混じったかわからなくなること、問題がおきて駆除することになっても外見で区別できにくいこと、などもっとも厄介な問題を抱えています。少なくとも、いったん混血してしまえばその地域固有の生き物としては、絶滅したのと同じことになってしまいます。しかも、外来生物自体が定着できなかったりしても、それまでに交雑していれば影響を及ぼすという点で、もっとも「起きる可能性が高い」問題と言えます。

寄生虫や病気を持ち込む

 最近昆虫でも深刻な問題であることがわかってきました。外国産カブトムシやクワガタムシについてきたと思われる未知のダニがびっしりとはりついて、やがて体の中が溶けたように死んでしまう例が増えてきました。これはマットに混入していることも多く、乾燥や水攻め、熱湯をかけるぐらいでは死なないようで、一度増えるとすべて焼却するしかなくなってしまいます。しかもいろんな種類につくことから、もし野外に逃げた場合、地元のカブトムシやクワガタムシ、あるいは他の昆虫にも深刻な被害を与えかねません。

記録を混乱させる

 特に北海道ではまだどんな昆虫がどこにすんでいるのか十分な調査がされていません。そんな中によそから来た生き物が混じっても、もともといたのかどうかわからなくなってしまいます。最近小樽市でみつかったオオクワガタなどは、分布していてもおかしくない地域なだけに、小樽市での貴重な初記録なのか、それとも逃亡あるいは放虫による残念な記録なのか、はっきりさせるのは極めて困難です。

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