腸管出血性大腸菌による食中毒及び感染症の予防


 気温の高くなる初夏から初秋にかけては、O157などの腸管出血性大腸菌感染症の発生しやすい季節です。道内においても、例年多数の腸管出血性大腸菌感染症が確認されています。
 この菌に感染し発症すると、水様性の下痢、腹痛のほか、発熱や血便を伴うこともあり、また、重症例では溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症し、死亡することもあります。
 腸管出血性大腸菌感染症の予防のポイントは、手洗いの徹底や食品の衛生的な取扱いですので、次の対策を確実に実施し、感染を予防しましょう。
■腸管出血性大腸菌の特徴
  • 牛などの家畜の腸管内に存在します。
  • 人ではわずかな菌量で発症します。
  • この菌に汚染された飲食物や患者のふん便中に排出された菌が直接又は間接的に口から入ることにより感染します。(咳・くしゃみでは感染しません。)

■道内における腸管出血性大腸菌感染症の発生状況(過去5年)         (単位:人)
区分\年次 H19 H20 H21 H22 H23
O157 51 83 68 136 94
O26 43 25 11 16 18
その他 15 13 14 49 29
合計 109 121 93 201 141

■感染予防方法
  • 感染予防の基本は手洗いです。排便後、食事の前、下痢をしている乳幼児や高齢者の世話をした後、また、動物と接触した後なども、石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
  • 熱には弱く75℃以上で1分間以上加熱すると死滅しますので、食品等はしっかり加熱しましょう。
  • 冷凍しても菌は死滅しません。低温では菌の増える速度は遅くなります。

《食中毒予防の三原則》
 腸管出血性大腸菌は、肉類やその調理品からだけでなくさまざまな食品や食材から見つかっていますので、食品からの感染を防止するためには、次のように、食品の洗浄や加熱、温度管理など、衛生的な取扱いが大切です。 
  1. 原因菌をつけない
    ・手指はせっけんで、調理器具は洗剤でよく洗いましょう。
  2. 原因菌を増やさない
    ・肉、魚などの生ものや調理済みの食品の室温放置を避けましょう。
    ・冷蔵庫は詰めすぎに注意しましょう。(7割程度が目安です)
  3. 原因菌を殺菌する
    ・食品の中心温度が75℃以上で1分間以上を目安として十分に加熱しましょう。

■気になる症状があったときは
  • 特に乳幼児や高齢者に下痢などの症状があったときは、医師の診察を受けましょう。
  • 自己判断で市販の下痢止め薬などを飲まないようにしましょう。薬によっては、毒素が 体外に排出されにくくなってしまいます。
  • 下痢など症状のある者の便を処理するときは、便に直接触れないようにするとともに、 処理後は手をよく洗いましょう。また、衣類等が汚物で汚れた場合は、薬品などで消毒 (つけおき)してから、他の衣類と区別して洗濯しましょう。
  • 患者の入浴は、できるだけ浴槽につからず、シャワー又はかけ湯を使い、他の家族と一緒に入ることを避け、順番は最後にし、バスタオルも共有しないようにしましょう。